黒江漆器まつり

土曜日、晴天の中、海南の漆器まつりに行ってきました。

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おととしは旦那も一緒だった。・・・と思うとしんみりしますが、

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それでも生きてる私たちは
焼きたてのサンマをいただいたり
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黒江塗り物館では
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古民家の素敵な雰囲気の中でケーキセットをいただいたり
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自分たちだけおいしいものを食べたり、笑ったりすることに「旦那はもうできないんだ。」と感じながらも心地よい秋の一日を楽しんできました。


長女はすぐに飲む
私もゆず酒なら飲めるのですが、先に飲まれてしまったら必然的に帰りの運転は私…
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ここもお店になってる
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ちょっとした心遣いがうれしい。
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レトロな看板はまだ現役?
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木製の桶にメダカ
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この日購入した2点を紹介します。
一つはミカン盃

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和歌山特産のみかんの皮を乾かして漆を塗り仕上げたものです。みかんと分かるようにちょぼのところは入れているそうです。みかん加工はシーズンがあるのでひょうたんのグラスも作ったそうです。それもかわいかった。
一つ一つ形が違うオンリーワンの器です。
私はお酒は飲まないので小鉢として使います。大き目の盃って小鉢にしてもいいサイズ感なんです。

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黒江地区で作られる紀州漆器(黒江塗)は江戸時代に紀州藩の保護の下、盆など庶民が使う日用品の製造で発展してきた。だが現在は安価な輸入品に押され、売り上げは低迷。業者の数は最盛期の10分の1、漆塗り師は十数人にまで減った。
 「漆器が売れなくなったのは、人々の生活スタイルが洋式に変わってきたから」。同地区の職人、林克彦さん(55)は淡々と話す。「地元のものを使って新しい挑戦をしたい」と林さんが10年ほど前に考案したのが、和歌山の特産品であるミカンの皮を用いた「みかん盃」だ。 乾燥したときの縮みを考慮し、大きな夏ミカンなどを使う。皮を3分の1ほど切って乾燥させ、漆を塗り重ねて蒔絵を施す。出来上がった商品は、どれ一つ同じ形はない。珍しい素材だが「旧習にとらわれないのが、人々の生活に寄り添ってきた紀州漆器の伝統」と林さん。今では人気商品となった。  産経ニュースより抜粋

もう一つは木製のワイングラス
深山浸潤です。

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びっくりするほど薄くて軽いです。
一本の木からこれだけの薄さのものを削り出すだけでもものすごい技術だと思います。そのうえ木目が浮き出ていてその線がものすごく美しい。
木目は一つ一つ違うのでこれもオンリーワンのグラスです。
出店で出品されていたのですが、お店の写真を撮るのを忘れました。


漆塗りの木地は、そのままでは割れやひび、反り、捩れを生じ てしまうので、根来塗では椀木地の口元に麻布を帯状に一周漆で貼り、木地の割れや歪みを防ぎます。内底にも布を丸く張り、熱い物を入れた時の木の受けるストレスを吸収し、木の痩せを防ぎます。対する深山浸潤は、木地を高温で焼き、動きを止めるため、熱い物を入れても堪える器ができます。焼くと小ひびが入りますが、漆を充填するので問題はありません。また、それ以上に割れることもありません。全体に木地を焼いた後、炭化した部分を取り除き、夏目・冬目の強弱で美しい木目が現れます。研磨して木地が完成します。木地に漆を浸透させ、深みのある艶、夏目・冬目の線模様のグラデーションを作り、摺り漆をくり返して、表面の艶、なめらかさを増します。この技術で大切なことは、焼く前の木地を完璧に作ることです。深山浸潤は、線を大事にします。どのような形でも線の美しさが作品のポイントになっています。


漆器に人気がないのだそうです。
和食離れが起きているのだとか・・・
マリーアントワネットも愛した漆器、決して洋に合わないわけではない。実際外国の方はうまく使ってらっしゃる。
いま一度見直されたらいいのに・・・
地道に作品作りをされて工芸技術を守っている人は応援したいです。
こういう作品にも興味を持っていたけたらと紹介しました。